前回は「米国と世界 2〜好決算の米企業・円安〜」の話でした。
FRBの思惑

FRBが、0.75%の政策金利引き上げを実施しました。
一方で、今後の利上げペースの減速を示唆しています。
この引き上げによって、米国株は大きく下落しました。
Dowは1.55%、S&Pは2.5%、Nasdaqは3.36%もの急落となりました。
ここで大事なことは、「利上げペースを下げる示唆」をしたことです。
急激なドル高で萎んでいる米企業の決算ですが、イーベイは売上高が予想を上回りました。
これは、イーベイが米国内の販売が大きいため、ドル高の影響を受けにくいこともあると考えます。
一時は「FOMC声明はハト派的か」という観測もあり、上昇していた米株。
パウエル議長の発言で、一気に下落しました。
ある程度は「見込まれていた」はずである、FRBの0.75%引き上げ。
この実施により、これだけ株価が下落するのは、「市場が過敏になっている」証拠だと考えます。
北朝鮮のミサイル発射

最近、盛んにミサイルを発射している北朝鮮。
日本も「北海道上空を通過する」という言語道断の発射を受けました。

今回は、さらに南北朝鮮分断後初めて、北朝鮮のミサイルがNLL(南北軍事境界線)を超えました。

かつては、日本(大日本帝国)の領土だった朝鮮半島。
1945年、日本が米国を主軸とする連合国に降伏後、朝鮮半島・満州などの領土から撤退を余儀なくされます。
そして、3年の混乱の後の1948年に南北が分断されました。
その結果、成立したのが朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)と大韓民国(韓国)だったのです。
朝鮮戦争:北朝鮮と韓国

その後、北朝鮮はスターリンの援助を受けます。
米ソ対決の雰囲気が強まる中、1950年にスターリンの支援を受けて、北朝鮮が南へ進軍しました。
そして、朝鮮半島が勃発してしまいます。
北朝鮮の奇襲攻撃で始まった朝鮮戦争。
一時は、北朝鮮が朝鮮半島全土をほぼ掌握するに至りました。

その後、マッカーサーが連合軍総司令官となり、米軍が反撃します。

そして、北朝鮮軍を押し戻して、3年後の1953年に休戦協定が結ばれました。
この中、70年ほど経過して初めてミサイルをNNLの南側に放った北朝鮮。
ロシア・中国と協調体制を取っており、「西側への揺さぶり」です。
ますます情勢が混迷を深くする中、史上もまた当面混乱と調整を続けそうです。