欧州の苦境 1

前回は「ロシアと欧州 4」の話でした。

Scholz独首相(Wikipedia)

ロシアによるLSGパイプラインの停止で、欧州の苦境が進んでいます。

急激なガス料金高騰となったドイツでは、老舗企業が倒産する事態にまで発展しています。

REUTERS

天然ガスのロシアへの依存が、非常に高かったドイツ。

8月のガス料金が前年比139%上昇し、「急激な上昇」を超えて「脅威的な上昇」となっています。

Elizabeth Truss英首相(Wikipedia)

新たに発足した英国トラス政権。

過去50年で最大規模の減税政策を発表し、ポンドが大幅下落しました。

この減税政策はトラス首相の公約であり、「公約を守った」首相。

厳しいインフレが続く、英国・欧州において、英国民の多くは安心しますが、英国経済は苦難の道となります。

「天然ガスの代わり」として、石炭に注目が集まり、アフリカが活況に湧いています。

プーチン大統領によるロシアの部分的動員令。

欧州とロシアの関係は、さらに遠のき、欧州のエネルギー危機が続きます。

このロシアの動きが、FRBの「急速に金利を引き上げる」強気政策が発表されたのと同時期になりました。

欧州各国の経済状況の悪化が続く中、米国株価下落が同時期になりました。

そして、市場心理は冷え込みを続けています。

欧州一の経済大国・ドイツの大きな経済混乱により、欧州市場は当面下落しそうです。

米国株価もまた、市場の予想を下回る動きを見せる可能性が高いです。

Dowもまた一時的に下落し、早期に29,000を下回ると考えます。

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