「巨大関税」反撃ではなく「非常手段」に打って出た清国政府〜「数字」で世界を揺さぶり続けるトランプ大統領〜|欧米とアジア8

前回は「世界最大の消費地であり続けたアジア〜大英帝国の無法とアヘン戦争・米英関税Deal成立の「既定路線」・トランプ流関税戦争の行方〜」の話でした。

目次

「数字」で世界を揺さぶり続けるトランプ大統領

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左から時計回りにDonald Trump米大統領、Vladimir Putin露大統領、Xi Jinping(習近平)中国家主席、石破茂 首相(Wikipedia)

今年2025年4月に突然、「関税大幅アップ」をぶち上げたトランプ大統領。

Trump

Trump Tariffs on
“Liberation Day”.

関税アップ率
UK10%
EU20%
Canada25%
China54% (以前のアップを含む)
Japan24%
Australia10%
公表された米国の関税アップ率(2025年4月)
Trump

世界各国の
関税を大幅に上げる!

Trump

だが、交渉次第では
「匙加減」してやってもいいぞ!

米国から、というよりも、トランプ大統領から一方的に「関税率アップの数字」を提示された各国。

石破茂

我がJapanは、
貴国・米国の同盟国です・・・

石破茂

どうか、
ぜひ「お手柔らかに」して頂ければ・・・

水面下で様々な交渉があった「日米関税交渉」の結果、

石破茂

我が国は、追加関税の大幅
ダウンに成功!

日本は吹っ掛けられた「追加関税」の大幅ダウンに成功しました。

Trump

Japanの追加Tariff(関税)は
下げてやった・・・

Trump

その代わり、JapanはUSに、
$550 Billion Dollarsの投資をするのだ!

Trump

そして、その投資の90%は
我が国が取るのだ!

日本のみならず、EUなども「米国への大幅投資」を約束させられて、当面は関税をダウンさせました。

関税率
UK10%
EU15%
Japan15%
Canada30%
China30%
India25%
Mexico25%
Taiwan20%
公表された米国の関税アップ率(2025年8月7日発効,BBC)

トランプ大統領の「意向」は、連日世界中で報道されています。

そして、各国との約束は、「合意文書がない」ことも多く、

Trump

〜は、俺との約束を
守りろうとしない!

Trump

だから、〜は、すぐに
関税をアップさせる方針だ!

いつ、トランプ大統領の気が変わるか「不透明過ぎる」状況が続きます。

いわば、「関税という数字」で世界を揺さぶり続けているのがトランプ大統領です。

「巨大関税」反撃ではなく「非常手段」に打って出た清国政府

新地球紀行
英国・インド・中国の三角貿易:モノの流れ

19世紀、すでに世界中の海を握り、世界の覇権国となっていた大英帝国。

対して、当時はすでに最大の人口と最大のGDPを抱えていた清国・中国。

当時においても、すでに人口はアジアが圧倒的に多く、所得が欧州より少ないアジアとはいえ、

英国人S

Asiaの莫大な人口は、
市場として魅力的過ぎる・・・

英国人S

さらにIndiaは、
我がUKの植民地だから、どうにでもなる・・・

英国領というよりも、明確な英国の植民地であったインドでは、苛烈な政治が行われていました。

まさに、「大英帝国のために存在する」のが、当時のインドおよびインド人たちでした。

英国人S

ChinaのTeaが
莫大な需要があり、商人は儲かるが・・・

英国人S

我が国の銀が
どんどんChinaに流れてしまう・・・

最大の人口をもつ清国が、莫大な生産量を持っていたTeaが、英国で爆売れしました。

英国人S

よし・・・
Chinaにアヘンを売りつけて・・・

英国人S

Chinaに流れた
銀を我がUKに取り戻すのだ・・・

新地球紀行
英国・インド・中国の三角貿易:銀の流れ
清→大英帝国
大英帝国→インド綿製品
インド→清アヘン
大英帝国・清国・インドの三角貿易

そして、アヘンを介在させて、「銀の流れを大英帝国に戻す」スキームを産んだ大英帝国。

これが、アヘンでなく、普通のものであれば、

清国政府

大英帝国の製品に対して、
巨大関税を課すのだ!

当時、「大英帝国の植民地」であったインドから入ってくるモノは、「大英帝国からの輸入」であり、

清国政府

「インドからの輸入」という
扱いであれば、インドにも巨大関税を!

清国政府が、現代のトランプ大統領と同様に「巨大関税」攻撃を「為し得た」のが清国政府でした。

ところが、事実上の大英帝国であるインドから入ってくるものが、アヘンという麻薬であったため、

清国政府

堂々と、麻薬を
我が国に売りつけおって・・・

清国政府

これでは、仮に巨大関税を
掛けたところで・・・

清国政府

我が国で
麻薬中毒者が増えてしまう・・・

さらに「麻薬の国家間取引」は、「正規ルート」ではなく「裏ルート」が多数ありました。

清国政府

「裏ルート」が多数ある中、
巨大関税で反撃しても・・・

清国政府

効果は限定的であり、
どうにもならない・・・

この「正規ルート」と「裏ルート」がある点が、現代の関税戦争と大きく異なった状況でした。

この「正規と裏」の有無の違いは、とてつもなく大きなことでした。

清国政府

こうなったら、モノである
アヘン自体を消すしかない・・・

トランプ大統領のように、「お金目的」では済まない事態となった「清国へのアヘン流入」。

事態が「国家戦略・外交戦略」を遥かに超えていた事態に対し、清国政府は、

清国政府

これは、UKに
出るとこ、出なければ・・・

清国政府

そもそも、UKなど
いなくても・・・

清国政府

我が国と取引したい
国は、周囲に無数あるのだ!

「中華思想」に基づき、大英帝国に対して「非常手段」を取ることになりました。

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