前回は「「米国ブロック」目指すトランプ〜大英帝国から独立した巨大国家US・「商品を活用」する合理的商人発想・大英帝国ブロックとビジネス〜」の話でした。
米英関税Deal成立の「既定路線」:トランプ流関税戦争の行方


Trump Tariffs on
“Liberation Day”.
今年4月に、「関税大幅アップ」の”Super Logistics War”を、全世界に仕掛けたトランプ大統領。
国 | 関税アップ率 |
UK | 10% |
EU | 20% |
Canada | 25% |
China | 54% (以前のアップを含む) |
Japan | 24% |
Australia | 10% |



我がUKは、USとの
Dealに応じましょう!



おう!
UKとはDealに合意しよう!
ここで、5月上旬には、英スターマー首相との間で、トランプ大統領は「Deal成立」を宣言しました。
この「英国の関税アップ緩和」は、既定路線であると考えます。
そもそも、英国から米国に輸入される物品は、高級自動車など、それほど大きな金額ではありません。



こんな高関税をかけられては、
我がRolls-Royceなどの売上が急減する・・・



なんとか、この
関税は止めねば・・・



Rolls-Royceなども、
本当はUSで、もっと精算させたいが・・・



自動車に関しては、
ChinaやJapanが先だ・・・
もともと「10%アップ」の低い関税アップであった英国に対しては、



まずはUKとDeal成立させて、
実績アップ!
トランプ大統領は、「Deal成立の実績の一つ」と考えているでしょう。
世界最大の消費地であり続けたアジア:大英帝国の無法とアヘン戦争


そして、トランプ大統領の「関税戦争」は、主に中国を標的にして、アジアを狙い撃ちにしています。



Canada should become
the 51st state!
カナダに対しては、「国辱」とも言えるほど無礼な発言を続けてきたトランプ大統領。



Canada is not for sale,
it won’t be for sale, ever!
先日から、カーニー首相は「Deal成立」に向けて、和やかに鋭意努力を続けています。
トランプ大統領が簡単に折れるとは思えませんが、カナダに対しては、



まずは、一定のDeal成立を
認めよう!
「一定のDeal成立」を認める方向になるのもまた、「既定路線」の一つと考えます。
世界ランク | 国名 | 人口(2025年、概数) |
1 | India | 1,463,800,000 |
2 | China | 1,416,000,000 |
3 | United States | 347,200,000 |
4 | Indonesia | 285,700,000 |
5 | Pakistan | 255,200,000 |
そして、世界人口のトップ5の内、4つの国がアジアにあります。
これらの中で、インドと中国はすでに中産階級〜が大きく成長した巨大市場です。
そして、インドネシアやパキスタンもまた、着実に成長を続けている国々です。



膨大な
人口がいる巨大市場Asia・・・



とにかくAsiaを
なんとかしなければ・・・



特にChinaを
なんとか封じ込めなければ・・・
「ロシア寄り」を明確にし続けている中国は、明確は「米国の敵」です。
そして、中国は世界最大の消費地となりましたが、それは19世紀中頃まで同様でした。
1800代中頃までは、世界最大のGDPを有し、「世界の中心=中華思想」を持っていた中国。
当時は、満州族による清国であり、現代の中国とは全く異なる政治体制でした。




清→大英帝国 | 茶 |
大英帝国→インド | 綿製品 |
インド→清 | アヘン |



China同様、Indiaには
膨大な人口がいる・・・



膨大な人口をもつ
ChinaとIndiaで、最高の経済スキームを作る!
そして、当時「世界最強」であった大英帝国は、中国とインドで「アヘン貿易」を推進しました。





アヘンをまとめて、
取り上げよ!



そして、
燃やしてしまえ!



全て、この世から
消すのだ!
ここで、登場した清国の林則徐欽差大臣は、超強硬姿勢に出ました。



おのれ・・・
我らの大事な商品を・・・
現代の視点で見れば、林則徐の反撃は「当然の報い」でした。
ここで、大英帝国は逆ギレしてしまい、アヘン戦争に乗り込むことになります。