「米国ブロック」目指すトランプ〜大英帝国から独立した巨大国家US・「商品を活用」する合理的商人発想・大英帝国ブロックとビジネス〜|欧米とアジア6

前回は「「超上から目線」だった清国・道光皇帝〜最大の人口持った中国・アジアの覇者であり続けた中国・「巨大国家」の隣国日本への影響〜」の話でした。

目次

「米国ブロック」目指すトランプ:大英帝国から独立した巨大国家US

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左上から時計回りにDonald Trump米大統領、Xi Jinping(習近平)中国家主席、石破茂首相、Keir Starmer英首相(Wikipedia)

紀元後2025年経過した現代、世界の中心は米国と欧州と言って良い状況が続いています。

元は、大英帝国の植民地であった米国は、大英帝国に対して独立戦争を仕掛けました。

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1776年 米国独立宣言(Wikipedia)

そして、米国は1776年の独立宣言後、急速力をつけました。

無尽蔵の資源を抱え、イノベーションの中心となっている米国は、世界の中心であり続けています。

Trump

You are gambling with
WW3!

Trump

Russia has
“all the cards”.

トランプ大統領の強烈過ぎる個性の影響が強いですが、連日トランプ大統領の言動が報道に流れます。

Starmer

Military planning for Ukraine
peace to begin!

対ウクライナに関して、米国と英国ではスタンスが異なりますが、米英は兄弟のような間柄です。

現代、全ての分野において、圧倒的な力を持つ米国が、仮に大英帝国の一部のままだったら。

おそらく、大英帝国政府は、米国という圧倒的潜在力を上手く活用できなかったでしょう。

我がUnited Statesは
United Kigdomから独立を勝ち取り・・・

持ち前のフロンティア精神で、
全ての分野で拡大し続ける!

独立の結果、広大過ぎる国土に「フロンティア精神の塊」のような様々な人種が訪れました。

そして、広大なだけでなく「資源が唸るほどある」米国は、自国で全て完結することが可能です。

Trump

Make America
Great Again!

Trump

我がUnited Statesは
海外から物を買わんでも良い!

Trump

全て我が国内で
作り、消費することが可能だ!

Trump

色々な国から色々な物を
売りつけられて・・・

Trump

我が国の富が、
海外へ流れている!

Trump

なぜ、我が国の富を
海外へ流してやる必要がある!

Trump

我がUSが、更に何でも作って
海外に売ってやれば良い!

「米国ブロック」で完結可能であり、「輸入しているものを輸出へ」というトランプ大統領の発想。

この発想は、米国の底力を考える時、妥当であるともいえます。

「商品を活用」する合理的商人発想:大英帝国ブロックとビジネス

新地球紀行
London(新地球紀行)

そして、同じように「自国の富が海外に流れている」ことに激怒したのが、当時の大英帝国でした。

英国人P

中国のお茶、
とっても美味しいわ!

中国製の茶が、1800年代に大英帝国内で大流行となりました。

英国人S

Chinaから、もっともっとTea(茶)を
輸入して大儲けだ!

英国人S

だが、我らは国民に売って
儲けても、我が国の富がChinaに流れているな・・・

現代のトランプ大統領の発想であれば、

英国人S

ならば、ChinaのTeaを
国産化すれば良い!

英国人T

うむ・・・我がUnited Kingdomの
広大な領土ならば・・・

英国人T

どこかで、ChinaのTeaの
栽培に適した地があるはず!

この発想が、「最も合理的で真っ当な発想」だったでしょう。

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米国への鉄上位輸入国:2024年(BBC)
Trump

なぜ、我がUnited Statesが
CanadaやBrazilから鉄鋼を買ってやらねばならない?

Trump

我が国には、広大な資源も広大な
土地も優れた人間も多数あるのだ!

Trump

自国でたくさん作れば、
コストも下がるから、輸入する必要はなくなる!

「Dealの帝王」を自認するトランプ大統領は、「Businessの帝王」でもあります。

「ビジネスの発想」であれば、「輸入超過」は「自国内で作る」ことが最も早い解決策です。

ここで、ビジネスの視点で最も大事なのは「品質とコスト」です。

中国から「輸入超過」となっていた大英帝国では、

英国人S

どこかで、良い品質で
手頃な価格のTeaを作れないか?

当然「品質とコスト」を満たした内製化を目指すべきであり、それが可能であったはずでした。

英国人S

だが、これから良い土地を探して、
Teaの栽培をして、品質アップとコストダウンか・・・

英国人T

どこかの協力も必要で、
実現には時間がかかるな・・・

ところが、ここで、英国商人が考えたのは、「ある意味合理的なスキーム」でした。

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英国・インド・中国の三角貿易:銀の流れ
清→大英帝国
大英帝国→インド綿製品
インド→清アヘン
大英帝国・清国・インドの三角貿易
英国人S

そうだ!
今、Indiaで沢山栽培しているアヘンがあるな!

英国人T

アヘンをChinaに売りつければ、
Silver(銀)が戻ってくるな!

新地球紀行
英国・インド・中国の三角貿易:銀の流れ(新地球未来紀行)

この「すでに植民地のインドで大量製造していたアヘン」の活用は、商人的発想でした。

「すでにある製品を活用してビジネスに活かす」姿勢は、極めて合理的な商人的発想でした。

英国人S

China同様、Indiaには
膨大な人口がいる・・・

英国人S

そして、植民地だから、
我らの力でなんとでもなる・・・

インドという「アヘン栽培に適した広大な地」と「膨大な人口」を掛け合わせた戦略でした。

ここで、

英国人T

アヘンを他国に
堂々と売りつけるのは、気が引けるが・・・

英国人S

良いんだよ!
Asiaなんだから、構わないだろう!

当時の大英帝国や欧州には、「アジアなら構わない」意識があったとしか思えません。

そして、現代において、アジアは欧米から一体どのように見られているのでしょうか。

この「アジアと欧米」の視点は、「アジアの一部である日本」にとっても根幹的に重要な問題です。

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