外国要人や海外メディアが普通に使う「パール・ハーバー」〜「Deal帝王」トランプ大統領の独走・暗礁に乗り上げた和平交渉〜|日本と海外の歴史認識01

前回は「世界新秩序のプロデューサー目論むトランプ大統領〜和平協議から外されている欧州の立場とメンツ〜」の話でした。

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「Dealの帝王」トランプ大統領の独走:暗礁に乗り上げた和平交渉

New Global Voyage
左上から時計回りにVolodymyr Zelenskyウクライナ大統領、Putin露大統領、Donald Trump米大統領、Boris Johnson元英首相(Wikipedia)
Trump

私が大統領に
就任したならば・・・

Trump

Ukraine(ウクライナ)とRussia(ロシア)を
直ちに和平させる自信がある!

2024年の大統領選挙中から、ウクライナ戦争の和平交渉に絶大な自信を見せていたトランプ大統領。

Trump

和平させるためには、
Deal(取引)が最も重要だ!

Trump

私は、これまでに
多数の困難なDealを実現した!

Trump

RussiaとUkraineの
大きな隔たりを、私のDealで解決する!

実際、ビジネスのDealに関しては百戦錬磨であり、「Dealの帝王」とも言えるトランプ大統領。

日本人A

確かに、豪腕の
トランプ大統領ならば・・・

日本人A

ウクライナとロシアを和平に
持っていけるかも・・・

このような期待もありましたが、和平交渉妥結を「急ぎすぎた」トランプ大統領に対して、

Zelensky

United StatesとRussiaが
どんどん交渉を進めている・・・

Zelensky

我が国が、交渉の場に呼ばれないのでは、
和平交渉にはならない!

トランプ大統領の「独走」に対して、大いに苛立ちを感じていたゼレンスキー大統領。

Trump

Ukraineの「NATO加盟」は
ないだろう!

早々に、ウクライナの「NATO加盟」という最重要事項に対して、カードを切ったトランプ大統領。

Zelensky

ちょっと
待ってくれ!

Zelensky

NATO加盟は
我が国の悲願なのだ!

ゼレンスキー大統領は、強烈な反発を表現しています。

このゼレンスキー大統領の反発に対して、世界切手の「戦闘的人物」であるトランプ大統領は、

Trump

大体、この戦争は
Ukraineに責任があるだろう!

「ロシア侵攻は、ウクライナの責任」という表現をするに至りました。

外国要人や海外メディアが普通に使う「パール・ハーバー」

新地球紀行
Boris Johnson元英首相(Wikipedia)

このトランプ大統領の発言に対して、「激怒した」大物がいました。

新地球紀行
真珠湾奇襲攻撃(歴史街道2021年12月号 PHP研究所)

ジョンソン元英首相はX(Twitter)で、

Johnson

Of course Ukraine didn’t
start the war.

Johnson

You might as well say that America attacked
Japan at Pearl Harbor.

トランプ大統領に対して、強烈な反論を述べました。

つまり、

Johnson

当たり前だが、ウクライナは
戦争を開始していない!

Johnson

Trump大統領が言っていることは、
パール・ハーバーで・・・

Johnson

「United Statesが、Japanを
攻撃した」と言っていることと同等だ!

このように「真珠湾奇襲攻撃」を唐突に持ち出してきたジョンソン元英首相。

真珠湾奇襲攻撃に関する話を、上記リンクでご紹介しています。

本来、仲間であるはずの欧州と米国の論争であり、日本は「蚊帳の外」であるにも関わらず、

Johnson

パール・ハーバーでは、あなた方United Statesが
Japanを攻撃した、ってのか?

突然、日本(大日本帝国)の「パール・ハーバー」が引き合いに出されました。

この表現に対しては、多くの日本人が、

日本人B

えっ?
突然、真珠湾の話か・・・

少なからぬ驚きを感じますが、海外では「普通の話」です。

そして、英国にとっては、「米国に対する論争」に「真珠湾」は扱いやすい雰囲気があります。

基本的に、長年に渡って、「同じ陣営にいた」英国と米国。

第二次世界大戦では、当然ながら「英国と米国はセット」で連合軍を構成していました。

日本メディアが、「真珠湾」を口にするのは、

日本メディア

1941年、当時の日本は
真珠湾奇襲攻撃を行い・・・

日本メディア

日米戦争・太平洋戦争が
始まりました・・・

「歴史ドキュメント」に限られる傾向があり、日本の政治家が、

政治家S

これは、第二次世界大戦で、
フランスがドイツに攻め込んだ、と言うようなことだ!

戦争を例に話をすることは、ありません。

日本では、第二次世界大戦などの戦争の話は「禁句」のような扱いですが、

政治家S

ジョンソン元首相のように、
昔の海外の戦争の話を例に・・・

仮に「ジョンソン元首相の真似」をしようとしても、

政治家S

第二次世界大戦の海外の
戦争のことは、あまり知らない・・・

真珠湾は自国のことなので常識としても、第二次世界大戦の海外の動きの知識がなさそうです。

海外にとって、「パール・ハーバー」は広く知られていますが、

Johnson

我々は、歴史をしっかり
学び、各国の過去の戦争も把握している!

おそらく、他の「各国の過去の戦争」も、ある程度は学び活かしている外国要人たち。

日本の政治家にも「外国の過去の歴史」を学んだ上で、外交を展開して欲しいです。

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