前回は「危険な気候変動と異常気象〜欧州の異常気象・世界的景気後退懸念〜」の話でした。

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中国とベラルーシ
中国によるロシア・ウクライナ和平案の行方を世界中が注目している中、中国に動きがありました。

シー・ジンピン(習近平)国家主席とルカシェンコ ベラルーシ大統領が直接会談しました。
最近、中国が非常に重視しているベラルーシは、ロシアの強力な同盟国です。

プーチン大統領が最も懸念している「NATOの東への拡大」の防波堤的役割も担うベラルーシ。
ウクライナ戦争において、一貫して「ロシア支持」を明確にしているルカシェンコ大統領。
シー・ジンピン(習近平)国家主席との会談において、中国和平案を賞賛・支持しました。
会談前から、このシナリオは確定していましたが、「中国和平案を明確に支持する」国が増えました。

これに対して、米国・欧州側は「ロシア軍の撤退ない限り、和平案は認められない」立場です。
「露軍の撤退なしに停戦締結」しては、「露軍の侵攻を認める」ことに繋がってしまうからです。
ここで、「露軍撤退」をプーチン大統領が呑むはずはなく、和平案の行方が注目されます。
増加の一途のCO2排出量

昨年、ウクライナ戦争によって急騰した天然ガスの価格。
そのため、代替エネルギーとして石炭の使用が急増したため、エネルギー関連CO2排出量が過去最高となりました。
地球温暖化防止・地球環境改善に大きな期待がかけられているEV。
「電気生産プロセスにおける化石燃料使用」の問題があるものの、ガソリン車と比較すると明らかに地球環境に優しいです。
地球環境問題に関しては、世界で最先端を走り「世界を牽引している」役割の欧州。
その欧州では「EUのガソリン車規制」が、ここ数年課題になっています。
そのEUで「ガソリン車等内燃機関車を事実上禁止」する域内計画が頓挫の方向を見せています。
独伊などが難色示しています。
独伊の自動車メーカー
欧州の自動車メーカーの中でも、特に名声が高いメーカーを有する独伊。
その独伊の「ガソリン車規制反対」は非常に大きな事態で、欧州のガソリン車規制は大きく後退しそうです。
昨年から異常気象が続く欧州。
フランスでは大規模な渇水が続き、ロワール川の川底が露わになりました。
ウクライナ戦争に発端を持つ「ガソリン車規制・地球環境改善の動き」の明確な後退。
各国の思惑が交錯する中、地球環境への視線は大きく逸れることとなりました。
ウクライナ和平案と地球環境問題を、うまく両立できるような具体案を双方で協議する姿勢が望まれます。
次回は上記リンクです。