ロシアと中国の協力と世界〜独ソ戦・ヒトラー・スターリン・米ハイテク株〜|ウクライナ戦争

前回は「米独の戦車とロシア」の話でした。

左上から時計回りにPutin露大統領、Lavrov露外相、Wáng Yì(王毅)中外交担当国務委員、Xi Jinping(習近平)中国家主席
目次

ロシアの姿勢

米国・ドイツなどがウクライナへ戦車の提供を決定したことを受け、ロシアは猛反発しています。

プーチン大統領は、

Germanyの戦車に、
再び脅かされている!

と、主張しています。

これは、第二次世界大戦にドイツが一方的にロシア(旧ソ連)に攻め込んで開始した「独ソ戦」の話です。

熾烈な独ソ戦

1939年8月に締結された独ソ不可侵条約によって、長い国境を接する独ソは「手を結んだか」に見えました。

ところが、1941年6月にヒトラーは突然ソ連に宣戦布告をして、バルバロッサ作戦を始動します。

左上から時計回りに J.Stalinソビエト連邦指導者、Franklin Roosebelt米大統領、Mussolini Biografia伊首相、Adolf Hitler独総統(Wikipedia)

バルバロッサ作戦
発動だ!

準備をしていなかったソ連は、ドイツに押しまくられて、首都モスクワ付近にまで侵攻を許してしまいます。

独ソ戦(バルバロッサ作戦)(Wikipedia)

まさか、
ここまでGermanyに押しまくられるとは・・・

この「バルバロッサ作戦発動」は、日米関係が破綻寸前で、日本が真珠湾奇襲攻撃をする半年前のことでした。

ロシア(ソ連)の考え方

1941年ヨーロッパ・アジア支配圏(歴史人2021年8月号 ABCアーク)

この頃の世界情勢を見てみましょう。

当時、ドイツ・枢軸国がヨーロッパほぼ全土を占領しており、そのドイツと手を結んだのが日本(大日本帝国)でした。

首都モスクワまで、ひたひたと迫るドイツ軍に対して、旧ソ連の指導者・国民は背筋が凍る思いだったでしょう。

この独ソ戦による「ナチスのソ連侵攻」は冬将軍の到来もあり、この時点が最頂点を迎え、やがて後退に入ります。

現代のウクライナ戦争は、「ロシアがウクライナに侵攻した」ので大きく構図は異なります。

一方で、ロシア(旧ソ連)側の考え方もまた、欧米・西側諸国は「ある程度は理解する必要がある」と考えます。

長い間戦争が続き「国境が度々変わっている」欧州の状況は、島国に住む日本人には理解が難しい面があります。

「敵国が首都にじわじわ攻め込んでくる」巨大な恐怖を感じたのは、この時のソ連以外に、それほど多くないでしょう。

第二次世界大戦末期に、日本は米国から東京大空襲などで大打撃を受け、甚大な被害を受けました。

そして、「首都(明文化されていない面があります)・東京にひたひたと米軍が迫る」恐怖が当時あったのかどうか。

欧米の結束に押され気味の感もあるロシアですが、中国がしっかりと支えています。

欧米が強く出る中、中露がしっかりと手を握り、ウクライナ戦争は停戦の兆しも見えない状況です。

米ハイテク株価の動き

昨年、急成長していた米ハイテク業界は、大きな人員削減などが続き、業績・株価ともに急落しました。

これは、「急成長した一定の調整」とも考えられます。

2023年に入り、ハイテク株中心に株価は大きくもどし、Nasdaq等も急進していますが、不安材料もあります。

米国内の石油・天然ガスの掘削リグ稼働数が急減し、天然ガス先物は2022年中盤の最盛期の20%ほどに急落しています。

急上昇の仕方も異常だった天然ガス先物は、急速に下落してコロナ以前の2019年レベルに近づきつつあります。

これは、コロナ・ウクライナ戦争に付随する「ロシア・欧州間の天然ガス」の影響です。

あまりの急落は産業・経済面に悪影響を与えますが、「以前に戻った」とも考えられます。

急速に復活しつつあるハイテク株は、調整の下落があるものの、少しずつ戻してゆき上昇すると考えます。

新地球紀行

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