前回は「米国の挑戦 14〜中間選挙の先〜」の話でした。
目次
米中間選挙

世界中が注目する米国の中間選挙。
選挙結果がほぼ明らかになり、事前に報道されていた「Red Wave=共和党の大きな躍進」は起きませんでした。
予想よりも民主党が善戦しています。
現大統領側の党が敗北、場合によっては大敗することが多い中間選挙。
しかも、今年はバイデン大統領の支持率が低迷しています。
さらに、世界中でインフレなどの不安から、現職政権への風当たりが非常に強い状況です。
下院は共和党が過半数確保するも、上院は接戦が続きます。
中間選挙ではZ世代(1997年以降生誕)や、女性・LGBT候補者が多数、下院議員・州知事となりました。
多様性こそが米国の力の源泉であり、それが明確に現れました。
上院の過半数確保の結果が重要ですが、間接的に「民主党が支持された」とも見られます。
中間選挙とFRBの方針

「急速な利上げ減速へ」の方針を示唆していたFRB。
選挙の最終結果次第では、方針を変更する可能性が出てきました。
「共和党の善戦」を見込んでいた市場。
徐々に復調傾向にあったDowなどの株価指数は、民主優先で一気に下落しました。
Dowは2%近く、Nasdaqは2.5%の大きな下落となりました。
現時点では、上院も共和党がわずかに押しています。
Red Waveは起きなかったですが、上院も共和党が過半数を取ると、米国の方向性は大きく変わります。
その結果次第で、市場は揺れそうです。