前回は「米国の挑戦 9〜FRBの慎重かつ大胆な経済政策・気候変動対策進める米国・水素燃料航空機〜」の話でした。
米国のウクライナ追加支援

さらにウクライナへ30億ドルの追加軍事支援を、24日に表明した米国。
追加支援には、防空システム・大砲・弾薬などが含まれ、総額で110億ドル近くになります。
これまでの80億ドル近くの軍事支援に加えて、一気に40%ほどを追加しえんする決定を下した米国。
11月の中間選挙を前に、民主党・共和党の間で争いが激化する中、世界秩序へのコミットメントをさらに明確にしました。
公表されている内容とは別に、軍事等の支援をしている可能性もあります。

これまでの支援額でも突出している米国。
ウクライナよりも自国優先の欧州

英国も多くの軍事支援をしていましたが、ジョンソン首相の退陣に伴い、支援が鈍化しています。
新首相が9月5日に決定後に、新たな動きが決定します。
ところが、「過去500年で最悪の干ばつ」を受けている欧州。
欧州、ウクライナ支援よりも自国の安定化を優先するでしょう。
ロシアが「欧州への液化天然ガス供給停止」に踏み切る可能性もあり、LNGタンカーの世界的な争奪戦が起きています。
ロシアの天然資源戦略

その中、ロシアが「アジア数カ国に最大30%割引の石油長期契約」を打診している報道が出ました。
今後、ロシアが欧州へ送ろうとしても、欧州は「別の供給路を求める」可能性があります。
そのため「石油の余剰」が出る可能性を懸念して、手を打っているのでしょう。
石油・天然ガス共に、非常に大きな埋蔵量をもつ米国・カナダ。
資金と技術革新によっては、さらに多くの産出が見込まれます。

困惑する欧州の供給源となるべく、米国とカナダがより関係を強化しています。
そして、米国とカナダで資源・エネルギー開発も強化する見込みです。

FRBの動きに合わせて、様子見の状況の米株。
世界秩序の大きな変化もあり、復調基調から今後多少下落すると考えます。
その後、米国のインフレも含めた調整があり、堅調・健全な株高を迎えると考えます。