前回は「攻勢強めるロシア 3」の話でした。

欧州・米国から、かなり強い経済制裁を受けているロシア。
「ロシアは経済的に保たない」と思われていました。
しかしながら、それほどダメージを受けていないようにも思えます。
「財政的にもウクライナ侵攻を続けられないのでは」という思惑とも裏腹に、攻勢を強めています。
大きな理由は、原油の急騰です。
原油・天然ガスの急騰により、ロシアは経済的にむしろ好転している状況です。
更に、石油・ガスの購入を引き下げようとしている欧州に対して、中国などが買い続けています。

天然ガスを
Europeが買わぬなら・・・



Chinaに
買ってもらうわ!
上昇傾向にあった原油の価格は、ロシアのウクライナ侵攻後に、30%ほど上昇しています。
プーチン大統領が、この原油高による経済力も見込んでいたとしたら、凄まじい洞察力です。
政策金利を急に引き上げた米国。
「経済安定化」を見据えての長期戦略ですが、短期的には景気後退が見込まれます。
米国・欧州も、かなりの打撃を受けている状況です。
その中、フランスのマクロン大統領ら欧州四種脳がウクライナを、訪問しました。





今すぐにでも、
UkraineのEU加盟を認めたい!
という強いメッセージを発しました。
英国内の混乱が続く、ジョンソン英首相。


二度目のウクライナ訪問を行い、英国からの軍事訓練プログラム提供を申し出ました。
広大な領土を有する、大国ロシアの底力を見せつけられた形となった、欧州・米国。
まもなく、ウクライナ侵攻開始後、4ヶ月になります。
当初は、「一度は、まず休戦を」と考えられ、各国首脳が懸命に努力しましたが、その気配がありません。
原油高によって、経済力を増強するロシアと、さらに制裁強めようとする欧州。
そして、原油・天然ガスなどのロシア産エネルギーからの脱却を推進するも、困難な欧州。
欧州首脳は、非常に難しい舵取りを求められています。