前回は「ロシアの混乱」の話でした。
ロシアのウクライナへの攻撃が続き、ついにゼレンスキーウクライナ大統領が「NATO加盟は不可能」とはっきり見解を示しました。


ずっとNATO加盟を望んできたゼレンスキー大統領。
遂に「難しい」ではなく「不可能」とハッキリ断言するに至りました。
ゼレンスキー大統領としては「苦渋の決断」です。
NATO側は「ウクライナを加盟させることは、プーチン露大統領が絶対に反対している以上、認められない。戦争が続いてしまうから、まず今回は断念して欲しい。」と、ハッキリとゼレンスキー大統領に伝えたと思われます。

ロシアと鋭く対立する英国としても苦渋の決断だったと思われます。
「このあたりで少し緊張緩和の方向にしなければ」というボリス・ジョンソン英首相の現実的な考えがあるでしょう。
この中、米国はウクライナに対空システム等の支援を決定しました。

事実上の軍事支援であり、表立って米軍がロシア軍と戦うことはしなくても、軍事支援を行う姿勢を鮮明に出しました。

侵攻が「想定外に難航」し続けているロシア。
経済封鎖等でロシア国内もガタガタになってきている中、米国のウクライナへの軍事支援は非常に大きな脅威です。

米軍が出て来なくても、米軍の武器・レーダー等の軍事支援・米諜報機関の情報提供などは軍事侵攻には世界一の脅威とも言えます。
このタイミングでゼレンスキー大統領の「NATO加盟断念」の決断。
「ロシアのデフォルト」の可能性も指摘されている中、ロシアのシルアノフ財務相は「ロシアの国債利払は米国次第」と発言しました。
現実ではありますが、強気のロシアが「米国次第」とハッキリ伝えるのは、それだけ苦境にあることを示唆しています。
ゼレンスキー大統領の決断は、プーチン露大統領の要求を「一部呑む」ことを示しており、緊張緩和が期待されます。
内心「これ以上の制裁されると、ロシアは本当にまずい。自分の立場もどうなるか。」と考えているプーチン大統領。
東欧諸国も仲介に入っており、まずは一時停戦を世界中が望んでいる状況の中、なんとか一時停戦の実現して欲しい。