前回は「切り札出したロシア」の話でした。
想定されていたものの、本気で「核」という切り札を出してきたプーチン露大統領。
「まさかボタンを押すはずがない」と思うのが普通です。
しかし、彼はこれまでに「やるはずがない」ことを次々とやってきました。

ならば本気で「押すかもしれない」と考えて、対策しなければなりません。
BBCモスクワ特派員の論考が、興味深いです。
BBCニュース


プーチン氏は核のボタンを押すのか BBCモスクワ特派員が考える – BBCニュース
「まさかそんなことするはずがない」というのはプーチン氏には当てはまらないと、BBCモスクワ特派員のスティーヴ・ローゼンバーグ記者は考える。
ロシアはすでにウクライナ内部で占領地域を広げています。

首都キエフもすでに攻撃されており、ウクライナのみならず世界にとって非常に困難な状況です。
この中、ロシア・ウクライナの協議がベラルーシで開始しました。
BBCニュース


ウクライナとロシアの交渉、ベラルーシ国境で開始 – BBCニュース
ロシアによるウクライナ侵攻5日目の28日午後、両国の代表団がベラルーシ国境で対面し、交渉を始めた。ウクライナのゼレンスキー大統領は開始前、侵攻するロシア兵に武器を…
プーチン露大統領にとっては、「考えに考えた挙句の決断」なので、早々に交渉が妥結するのは難しいかもしれません。
米国はロシアに「紛争解決メカニズム構築」を提案しましたが、「ロシアは紛争解決メカニズム構築に関心なし」と米国防省が明らかにしました。
これは、プーチン露大統領側からすれば、当然かもしれません。
「ロシアのことも考えた具体的な提案なら、もっと早くしてこい」ということで、米国のテンポは少し遅いのでしょう。

プーチン露大統領もからすれば、「米国は遅い!」ということでしょうか。
さらに米国は少し「逃げ腰」とも取れる姿勢です。
JP

米、ロシア国連外交官12人に国外退去要請 ロシア大使「敵対的」と非難
米国は国連に派遣されている12人のロシアの外交官に対し、3月7日までに国外に退去するよう要請した。ロシアのネベンジャ国連大使が28日、明らかにした。ロシアも対応…
ゼレンスキー大統領は「EUへの即時加盟」を求めているものの、欧州としては「それをしては、本気でプーチンが核ボタンを押すかもしれない」と考えています。

まだウクライナとロシアの向いている方向が全く異なり、「早期解決」は難しい状況です。
英国・フランス・ドイツ一丸となり、世界を主導して交渉を進める必要があると思います。