ロシアと米国の睨み合い〜ますます強力になる米国・「巨大なボイラー」の現在・ロシア主導のウクライナでの「住民投票」・不安定化する欧州・英国の大混乱〜|ロシアと米国1・露ウクライナ侵攻

前回は「ロシアと欧州 4〜フランスのロシアに対する強い非難・トラス新政権の英国の方針・英仏エネルギー協力・調整続く米株価と急速なドル高〜」の話でした。

目次

ロシア主導のウクライナでの「住民投票」

左上から時計回りに、Vladimir Putin露大統領、Olaf Scholz独首相、Joe Biden米大統領、Xi Jinping(習近平)中国家主席(Wikipedia)

西側諸国が考えていた通り、ロシアが「住民投票での勝利」を主張しました。

ロシアへの編入への「圧倒的多数の賛成票」と発表し、中には「99%を超える賛成票」としています。

当然、米国・欧州諸国などの西側は猛反発していますが、ロシアの強行姿勢は変わりません。

まだ、ロシアとウクライナの間で交戦中の州も含まれます。

Volodymyr Zelenskyウクライナ大統領(Wikipedia)

これらの地域・州を、ロシアが「ロシア領」と主張することは、大きな変化となります。

「ロシアによるウクライナ侵攻」から「ロシア領の防衛戦」となるからです。

この主張を認めるわけにはいかない、米欧などの諸国。

不安定化する欧州:英国の大混乱

Elizabeth Truss英首相(Wikipedia)

ところが、欧州は国内での混乱が続きます。

非常に大規模な減税政策・成長戦略に舵を切った英国・トラス政権。

英国が、IMFから警告を受ける異常事態となっています。

先進国の中でも、あまりに異例の大きな政策ゆえ、ポンド・英国債が下落を続けています。

「金融国家」とも言える英国で、金融の根幹が揺らぐことは、非常に大きなダメージになるでしょう。

Joe Biden米大統領(Wikipedia)

ロシアに対して、レイズを続ける米国。

さらに、ウクライナへ11億ドルの追加軍事支援を発表しました。

この支援には、高軌道ロケットシステムHIMARS・18基なども含まれる内容です。

ますます強力になる米国:「巨大なボイラー」の現在

世界の原油生産量 1940年(歴史人2021年8月号 ABCアーク)

欧州が「支援する余裕が全くない」中、余力がまだまだある米国。

かつて、第二次世界大戦の際に、強国ドイツ・ロシアと比較しても「桁違いの国力」を見せた米国。

Winston Churchill英国首相(Wikipedia)

日本の真珠湾攻撃によって、米国の参戦が決まった時、

これで、
我らの勝ちだ!

米国という巨大なボイラーが、
動き出した!

と、米国参戦を大歓迎したチャーチル英首相。

現代でもその構図は変わらず、むしろ米国一強が強まっています。

米国市場は、急反発しました。

「米国の本来の強さ・成長」としては、かなり下落して「本来の姿に戻ってきた」株価。

そろそろ底であるのが「本来の姿」であり、再び成長路線に向かうはずです。

世界中が不安定な中、市場心理が極度に警戒感を強めており、先が読めない状況が続きます。

新地球紀行

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