前回は「参院選と日本のカラー」の話でした。
主要閣僚2名が辞任した英国。
巻き返し図るジョンソン首相は、新財務相を任命し、新たな経済プランを発表しました。
減税策も含む内容で、低迷する支持率への強い配慮が含まれています。

不安定な政権基盤となったジョンソン首相ですが、先日に保守党党首の信任投票で59%の信任を得ています。
現行制度では、来年6月まで辞任の必要がなく、このまま止まって再建して欲しいと思います。
辞任したジャヴィド保健相は、辞任にあたりジョンソン首相にレターを出しています。

「ジョンソン首相は私の信頼を失った」等、一枚に簡潔に説明されています。
日本の閣僚が「総理大臣への信頼を失った」と主張して辞任することは、ほとんど聞きません。
日本の閣僚辞任は、大抵は自身の不祥事であり、「追い詰められて、嫌々辞任」が多いです。
文化の違いとは言え、はっきりと自己の意見を主張して、レターまで出す英国。
日本との政治の成熟度の違いは、非常に大きいです。

参院選で、政府首脳陣が応援演説に向かって、政治空白化のような日本。
選挙応援よりも、政治家としての業務をしっかりこなして欲しいと思います。
選挙では大きな波乱はなさそうな予想ですが、気になることがあります。
それは、個々の立候補者の方々の「顔が見えにくい」ことです。
もちろん、個々の立候補の方々は演説したり、政策・主張をまとめて発表しています。
しかし、「所属する党」が先にある気がするのです。

同じ保守党の中でも、「ジョンソン首相を支持・不支持」をハッキリ主張する英国政治家の方々。
対して、日本は「同じ〜党だと、同じ主張」をしているように感じます。
トラス外相は、強硬にジョンソン首相支持で、このハッキリした姿勢は、非常に好感を持ちます。

「〜党」も大事ですが、結局は個々人の政治家の方々次第で、日本の方向性は大きく変わりそうです。
その「日本の方向性」をしっかりさせるためにも、個々の候補者の方々の考えを見極めて、投票したいです。
投票率が、それほど上がらなそうな参院選挙。
やはり、「〜党だから」ではなく、「〜さんに、ぜひ当選して、日本に尽くして欲しい」というスタンスが欲しい。
その為には、多くの方々が選挙に行くのが望ましいと思います。