欧州の未来 8〜伊新首相と英国新政策〜

前回は「欧州の未来 7〜大規模救済策〜」の話でした。

Giorgia Meloni伊新首相(Wikipedia)

イタリアの総選挙で、極右政党が勝利し、右派三派で議席の多数を保有します。

メローニ党首は、近くイタリア初の女性首相に就任する見込みです。

1977年生まれのメローニ氏は45歳で、非常に若いです。

若い方が国家元首になることは、好ましいことですが、メローニ党首は「ムッソリーニ支持」を打ち出しています。

ファシズムを推進し、そのムッソリーニとヒトラーと戦った米英仏の首脳にとって、非常に悩ましい存在です。

メローニ氏が首相となって、どのようなヴィジョンを示すのかが、非常に注目されます。

Ursula Gertrud von der Leyen欧州委員会委員長(Wikipedia)

ロシアから欧州へのパイプライン・ノルドストリームが破壊工作を受けました。

対する欧州委員会は、「断固たる対応とる」と声明を発表しました。

REUTERS

「断固たる対応」にNATO出動が含まれるかは分かりませんが、具体的に検討していると考えられます。

Elizabeth Truss英首相(Wikipedia)

かつてない財政支出を行う「トラスノミクス」を発表した英国。

あまりに巨額過ぎることから、費用対効果に疑念がもたれています。

エネルギー対策を最優先した「トラスノミクス」は、英国民の支持を受けています。

これから、市場関係者への丁寧な説明と具体的ヴィジョンの提示が求められます。

世界中で株安が続く中、S&Pは2年ぶり安値となりました。

急速なインフレ・金利引き上げに続き、ウクライナ侵攻などの不安定要素が多い中、弱気相場が深まります。

ここでFRBが、強気の姿勢を崩すことはないでしょう。

市場心理の悪化により、Dowは一時的に29,000を下回り、当面調整を続けると考えます。

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