欧州の未来 7〜大規模救済策〜|世界情勢

前回は「欧州の未来 6〜深刻化するエネルギー問題〜」の話でした。

Ursula Gertrud von der Leyen欧州委員会委員長(Wikipedia)

猛烈なエネルギー価格の高騰が続く欧州。

欧州委員会(EUの執行機関)は、「ロシアからの輸入天然ガスの上限価格設定」の方針です。

Vladimir Putin露大統領(Wikipedia)

しかし、これにプーチン大統領は激しく反発しています。

今年、ロシア産天然ガスの供給は、EU向けで48%、英国を含めると49%減少しています。

すでに「ほぼ半分」になっており、「上限価格設定の場合は、供給停止」と揺さぶりをかけます。

Elizabeth Truss英首相(Wikipedia)

英国新首相となったリズ・トラス首相が、演説しました。

エネルギー価格などに対する、大規模な救済策を発表しました。

新たに1000億ポンド(16兆7000億円)相当の支援への方針を、明確にしています。

これは、コロナ禍全体の1/4程度ですが、雇用維持政策の700億ポンドを大きくうわまります。

大規模な支援策が続く、英国債利回りは3%を超えました。

Scholz独首相(Wikipedia)

大規模支援策第三弾を発表したドイツ。

本格的に「ロシアからのガス供給停止」に備える必要が出てきました。

欧州各国が、非常に大規模な支援策・支出をして、インフレも抑制しようと必死です。

Joe Biden米大統領(Wikipedia)

この中、大きな問題がない唯一つの大国・米国。

米国株に世界のマネーが集まる傾向が、明確になっています。

欧州のエネルギー・インフレ・大規模支出等の混乱もあり、欧州株は当面下落しそうです。

しかし、ある時点で底を打った時に、投資家は欧州株に向かうでしょう。

対円・ポンドでドル高が続く中、米株は当面の間、上がり下がりを続けると考えます。

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