前回は「欧州の未来 2」の話でした。

ロシアによる「天然ガス供給停止」の可能性に直面するドイツなどの欧州。
WSJ Japan

ロシア、欧州へのガス供給を3日間停止へ
ロシアのガスプロムは、天然ガスをドイツに送る主要ガスパイプライン「ノルドストリーム」を今月末から3日間、保守点検のために停止すると発表した。
今月末からに「ノルドストリームの3日間停止」が発表され、ロシアから揺さぶりを受けています。
ロシアとの折衝を続けるものの、「ロシアをあてには出来ない」ドイツ。
カナダとの間で、新たに天然ガス輸入などの関係を構築することを模索しています。
JP

独首相が来週カナダ訪問 水素供給網構築や天然ガス輸入協議で
複数のドイツ政府高官は18日、ショルツ首相の来週22─23日のカナダ訪問日程を明らかにした。ハベック経済相や経済界代表団も同行する。ロシアへのエネルギー依存から…

ショルツ独首相が、近々カナダを単独訪問して、天然ガス供給などを含む協定を協議します。
歴史的に見て、ドイツとカナダの関係はこれまでは非常に少ないです。
対外関係としては、欧州・ロシアとの関係が非常に多いドイツ。
特にロシアとは旧ソ連を含めて、非常に歴史的に関係が深い仲です。
その中、「新たな国家関係構築」に明確に動き出したドイツ。
欧州の他の国も続いて、カナダなどの国との交渉を開始すると考えられます。

TESLAなどが、非常に強力に推進しているEV(電気自動車)の生産。
異常気象が続く中、「EVへのシフト」は加速する方向です。
これまでのガソリン車とは大きく異なるEVの構造は、当然ながら「電池」が極めて大事です。
そして、世界中でリチウムの需要が急増しており、最もリチウムの原料を有するオーストラリアが注目されています。
WSJ Japan

世界でリチウム需要増、助けになる豪ピルバラ
電気自動車市場の伸びが期待される中、「地面」に投資することで採算が取れる可能性が出てきた。今回、ピルバラは適切なタイミングで増産している。
ロシアによるウクライナ侵攻によって、急速に変化しつつある国家間の関係。
資源大国ロシアとの関係を考えるとき、資源国の存在が非常に強まってきています。
欧州とカナダ・豪州などの「西側の資源国」との関係が、今後強まってゆくでしょう。