欧州の未来 3〜天然ガス供給停止・国家間関係の再構築・独ソ戦〜|欧州と世界

前回は「欧州の未来 2〜ドイツ原発廃止延期・ノルドストリーム・温暖化対策〜」の話でした。

目次

ロシアの「天然ガス供給停止」とドイツ

ロシアによる「天然ガス供給停止」の可能性に直面するドイツなどの欧州。

今月末からに「ノルドストリームの3日間停止」が発表され、ロシアから揺さぶりを受けています。

ロシアとの折衝を続けるものの、「ロシアをあてには出来ない」ドイツ。

カナダとの間で、新たに天然ガス輸入などの関係を構築することを模索しています。

Justin Trudeauカナダ首相(Government of Canada)

ショルツ独首相が、近々カナダを単独訪問して、天然ガス供給などを含む協定を協議します。

歴史的に見て、ドイツとカナダの関係はこれまでは非常に少ないです。

対外関係としては、欧州・ロシアとの関係が非常に多いドイツ。

ロシアとドイツ:独ソ戦

左上から時計回りに J.Stalinソビエト連邦指導者、Franklin Roosebelt米大統領、Mussolini Biografia伊首相、Adolf Hitler独総統(Wikipedia)

特にロシアとは旧ソ連を含めて、非常に歴史的に関係が深い仲です。

第二次世界大戦の際には、独ソ戦で血みどろの戦いをしたドイツとロシア。

大国ロシアにとっては、「モスクワのすぐそこまで侵略された」苦い経験があります。

その中、「新たな国家関係構築」に明確に動き出したドイツ。

欧州の他の国も続いて、カナダなどの国との交渉を開始すると考えられます。

国家間関係の再構築

TESLA 創業者 Elon Musk(Wikipedia)

TESLAなどが、非常に強力に推進しているEV(電気自動車)の生産。

異常気象が続く中、「EVへのシフト」は加速する方向です。

これまでのガソリン車とは大きく異なるEVの構造は、当然ながら「電池」が極めて大事です。

そして、世界中でリチウムの需要が急増しており、最もリチウムの原料を有するオーストラリアが注目されています。

ロシアによるウクライナ侵攻によって、急速に変化しつつある国家間の関係。

資源大国ロシアとの関係を考えるとき、資源国の存在が非常に強まってきています。

欧州とカナダ・豪州などの「西側の資源国」との関係が、今後強まってゆくでしょう。

新地球紀行

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