「超上から目線」だった清国・道光皇帝〜最大の人口持った中国・アジアの覇者であり続けた中国・「巨大国家」の隣国日本への影響〜|欧米とアジア5

前回は「「中華思想」の清国の世界への姿勢〜海を制圧した大英帝国・世界一周果たしたフランシスドレーク・東方見聞録と黄金の国ジパング・マルコポーロとクビライ〜」の話でした。

目次

「超上から目線」だった清国・道光皇帝:最大の人口持った中国

清国 地図(1820年頃 Wikipedia)

1800年代、当時「世界GDPトップ」だった清国(中国)。

その中国から輸入された茶が大流行したのが、当時、世界最強の大英帝国でした。

英国人T

とても
美味しいわ!

驚異的なほど大流行した中国製茶は、「清国(中国)の文化」の象徴でした。

英国人S

Chinaから輸入したTea(茶)で
大儲けだ!

英国人S

だが、いくらなんでも、
我が国の銀がChinaに行きすぎかもな・・・

新地球紀行
英国・インド・中国の三角貿易:銀の流れ
清→大英帝国
大英帝国→インド綿製品
インド→清アヘン
大英帝国の三角貿易

そして、「茶と綿製品とアヘン」の三角貿易によって、銀を取り戻すスキームを編み出した大英帝国。

この「巨大スキーム」は、世界中に領土を持っていた大英帝国だからこそ、可能でした。

英国人S

ChinaにIndiaで
栽培したアヘンを売りつけるのだ!

英国人S

ちょうど、Indiaの特産品だから、
完璧なスキームだな!

当時の領土の位置関係と、品物と銀の流れが完璧なまでに一致した「史上最高のスキーム」でした。

一方で、自国から銀が流出するだけでなく、アヘンが蔓延して社会問題となった清国。

清8代皇帝:道光皇帝(Wikipedia)
道光皇帝

我が国に
麻薬を売りつけて、金儲けだと!

道光皇帝

こんなことを
許せるか!

時の道光皇帝は激怒して、林則徐を欽差大臣に任命して、大英帝国からのアヘン流入を止めようとしました。

当時、世界最大の人口とGDPを有し、文明の最先端にいたと思われる清国。

道光皇帝

我が清国こそが
世界の中心であり・・・

道光皇帝

欧州の連中には、
我が国と「商売させてやっている」のだ!

こう考えていた清国の道光皇帝は、欧州に対して「超上から目線」だったのでした。

アジアの覇者であり続けた中国:「巨大国家」の隣国日本への影響

新地球紀行
万里の長城(新地球紀行)

現代でも莫大な人口を抱える中国。

順位国名人口
1India1,450,000,000
2China1,419,000,000
3United States345,000,000
人口の多い国1位〜3位(2024年、人口は100万単位)

現在、堂々2位であり、1位のインドと2位の中国は、3位の米国を圧倒する人口を持っています。

そして、長い歴史においても、中国は圧倒的な人口を有し続けました。

New Global Voyage
秦 始皇帝(Wikipedia)
始皇帝

私が中国を
初めて統一したのだ!

紀元前221年という大昔に、中国を統一した秦の始皇帝。

圧倒的強国であった秦でしたが、二代目であっさり滅亡してしまいました。

始皇帝

・・・・・

その後、中国では様々な王朝や帝国が入れ替わり立ち替わり誕生してきた歴史があります。

国境線が変わったり、新たな国家が誕生するのは、どこの国でも共通して見られることです。

一方で、歴代の中国王朝・帝国には大きな特徴がありました。

それは、歴史上、様々な地域に分裂しましたが、「概ね中国全土」を統一する王朝・帝国が多かったことです。

モンゴル帝国第五代皇帝 Khubilai(Wikipedia)

歴代帝国の中でも「最強候補の一つ」であるモンゴル帝国は、中国人ではなく、モンゴル人による国家です。

そのため、厳密には「中国は征服された」形になります。

ところが、中国の外部から見れば、「中国の膨張」にも見えました。

Khubilai

我がモンゴル帝国は、
最強国家なのだ!

モンゴル帝国は「例外」としても、隋・唐などと並び、清国は中華帝国そのものでした。

人口とGDPが最大であり続けた中国は、当然「アジアの覇者」であり続けました。

そして、この「巨大国家」の存在は、隣国である日本にとっては、超強烈な存在であり続けてきました。

この「概ね一国にまとまり続けた」中国という国家の存在は、

道光皇帝

清国は世界の中心であり、
当然、アジアの中心だ!

日本のみならず、すべてのアジア諸国に巨大かつ甚大な影響をもたらし続けたのでした。

次回は上記リンクです。

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