前回は「欧米とアジア 2〜幕末の大英帝国・三角貿易・清国・中国・インド〜」の話でした。
林則徐 欽差大臣

当時、GDP世界一の清国の市場へ麻薬であるアヘンを大量に流して、銀を得る大英帝国。
清→大英帝国 | 茶 |
大英帝国→インド | 綿製品 |
インド→清 | アヘン |
これに対して、当時高級官僚だった林則徐は、

アヘンを
撲滅すべきです!
と皇帝へ上申します。





ならば、
取り締まってくれ。



お前を臨時大臣に
任命しよう。



お任せを!
「アヘン撲滅」という特定分野において、皇帝の全権委任を受ける欽差大臣となった林則徐。



早速、
広東へ向かう!
大英帝国から大量のアヘンが持ち込まれていた広東(Guang Dong)へ向かいます。
激怒した林則徐


太平洋の入り口に位置する広東は、当時も非常に栄えていました。
この大繁盛の港で、大英帝国の商人たちが「大っぴらに」アヘンを荷上げしているのを見た林則徐。



なんだ!
これは!



あれが
全部アヘンか!



こんなこと、
許せるか!
怒りに震える林則徐欽差大臣。
皇帝の全権委任を受けているので、全てを林則徐が判断できます。



アヘンをまとめて、
取り上げよ!



そして、
燃やしてしまえ!
大英帝国の反撃
大英帝国が荷上げしていたアヘンを全て没収し、焼き捨てます。
おい。
ちょっと待て!
勝手なこと
するな!
大英帝国の商人たちは、激怒します。
本来、「麻薬であるアヘンを持ち込んでいる」彼らが悪いのですが、そんなこと関係ありません。
こうなったら、本国に伝え、
厳正に対処してもらう!
そして、「アヘン密輸を妨害されて、商品が焼かれた」と英国本国に通報が入ります。


正規商品であれば、強く出れる大英帝国ですが、
アヘン
だからなあ・・・
大英帝国・外務省としても、なんとも対応しにくいです。
しかも、Chinaは
世界一のGDPを持つ。
あまり、
敵対しない方が良さそうだ・・・
そして、外交官を派遣して、清国と大英帝国は折衝します。
ところが、超強硬姿勢の林則徐。



交渉も
何もない!



麻薬など
持ってくるな!
この強気の姿勢が道光皇帝から買われて、大役を任された林則徐。



ここで、
脅しに乗ってたまるか!
損失は
補填して頂きたい!



焼却した
損失補填?



何言ってるんだ!
お前たちが悪いのだ!
林則徐大臣が強行姿勢すぎて、
どうにもなりません!
やむを得んな・・・
我がGreat Britainの力を思い知らせよう・・・
非常な強硬姿勢に、ついに大英帝国は東インド艦隊を、清へ向かわせます。