前回は「「安全かどうか」を判断する「理学・工学に疎い」不思議な裁判官たち〜建築裁判において重要な「一級建築士・専門家の意見書」〜」の話でした。
「戦闘状態」の長期化と疲弊する当事者たち:長い時間がかかる建築裁判

世の中には様々な裁判がありますが、建築裁判は長くかかる傾向があります。
筆者が関わった建築裁判は、だいたい2年から2年半ほどで、結審又は和解となるケースが多いです。
中には、4年近くも係争を続けた例もあり、代理人や協力する私たちも大変ですが、
原告A裁判って、こんなに
長い時間がかかるのですね・・・



少し疲れて
きました・・・
当事者である原告・被告にとっては、裁判が長引くのは疲れるのは当然です。
原告も被告も疲労しますが、これが「個人なのか、法人なのか」は大きな違いがあります。
例えば、訴えられたのが法人であれば、法人の代表者は責任を追う立場ですが、



訴えられたのは、
私ではなく、我が社ですから・・・
やはり「法人」である以上は、「第三者」であり、立場も個人よりは遥かに気楽です。
裁判の内容にもよりますが、「事実上の戦争」と言っても良い裁判。
当時者にとっては、「戦闘状況の長期化」は、大変辛いことです。
そして、裁判官の皆さんは、こうした気持ちが分かっているのか、分かっていないのか、



まずは原告の提訴内容に対して、
被告は認否して下さい。
とにかく、裁判では「淡々としている」のが目につきます。
不必要に双方の主張を聞き続ける裁判官たち:「時間は人生」と役所仕事





被告は、訴訟の重要点を全て
否認します。
そして、被告は、裁判の内容、特に重要点に関しては「全否定」で臨んでくるのが通常です。



この点は「不知(知らない)」
です。
そして、比較的「どうでも良いこと」は、「不知(知らない)」を主張するのが通常です。
もちろん、被告側は、「ただ否定する」では通らないので、



この点は、原告の認識が
間違っています!



それを裏付ける
書証がこれです!
原告の主張を潰すための証拠・書証を提出して、自己の主張を補完します。



分かりました。
それでは、原告は反論ありますか?
訴訟した内容に対して「全否定」で「反論がない」はずはなく、



次回に、反論を
書面で提出します。



分かりました。
それでは、次回期日は〜とします。



期日一週間前までには、
書面を裁判所に提出して下さい。
このような感じで、裁判官は「とりあえず双方の主張をさせる」姿勢です。
この姿勢は、「一周」は分かります。
とにかく、訴訟内容に対して「双方の主張」を見るのは当然です。
ところが、



被告は
反論ありますか?



次回に、反論を
書面で提出します。
原告が展開した「反論の反論」に対する、「反論の反論の反論」を被告に求めます。
そして、「反論の反論の反論」が提出されると、



原告は
反論ありますか?
被告が展開した「反論の反論の反論」に対する、「反論の反論の反論の反論」を原告に求めます。
この状況は、いかにも異様です。
裁判にもよりますが、多くの場合、裁判官は「心証を言う」のは、かなりの時間が経過した後です。
この「反論の反論の反論の反論」の頃は、「とにかく、反論を求める」姿勢の裁判官。
本来であれば、「反論の反論の反論」までで、大体の主張・書証は出揃っているべきです。
そして、裁判官は、少なくとも「その時点での、どちらが有利か」を早めに告げる義務があると考えます。
ところが、裁判官は、「反論の反論の反論」の頃は、「ただ主張を聞いているだけ」です。
とにかく長々と、「似たような」場合によっては「同一の」主張が繰り返される裁判の現場。
欧米などの状況は知りませんが、とにかく「不自然すぎる」議論の場が日本の裁判です。
裁判官の皆さんには、「時間は人生」ということを理解して、早めに、的確に裁判を進めて欲しい。

