前回は「「安全かどうか」を判断する「理学・工学に疎い」不思議な裁判官たち〜建築裁判において重要な「一級建築士・専門家の意見書」〜」の話でした。
多大な手間を要する建築工事見積書作成:見積書作成は「営業行為」か?

世の中は、「見積書を取るのは自由であり、無料であるべき」と考えている人が多いかもしれません。
筆者が運営する会社は建築設計業を行っていますが、建設業ではないため、建築工事が出来ません。
そのため、設計した建物を工事するためには、建設会社に依頼する必要があります。
そして、依頼した建設会社から工事見積書を提出して頂いた上で、協議をします。
工事見積書は、求める程度にもよりますが、数ページから数十ページ以上となります。
それらの工事見積書を頂戴した上で、そのまま建主に見せることは出来ません。
工事見積書を、私たち建築士・設計者が詳細にチェックする必要があります。
工事見積書の内容が適正であるかどうか、設計図書の内容がきちんと盛り込まれているか、などです。
工事見積書の内容は、多岐に渡り、実に細かいです。
これらの見積書を作成するためには、非常に多大な手間が係ることは容易に想定されます。
最終的には「一社を選定する」必要があるため、「他の会社は選択できない」ことになります。
この場合、「工事見積書を提出した建設会社」は、見積書作成業務に係る費用を負担することになります。
見積書作成は、「営業行為の一環」と見られることが多いです。
その風潮はありますが、筆者は「選定しない会社」に対して、いつも大変申し訳なく思います。
そのため、筆者の会社では「工事見積書作成を依頼する建設業者は3社まで」としています。
仮に、建主から、
日本人Bもっと沢山の会社から
見積書を取って欲しい。
このような要請を頂くことがあっても、上記の理由から「最大3社」としています。
「見積書作成後キャンセル」への請求の妥当性:ある外車ディーラーの姿勢


建設業界とは異なりますが、先日、知人から聞いた話で、ある外車ディーラーの話を聞いて、驚きました。



自動車事故で、修理の見積依頼を
外車ディーラーYにした結果・・・



結構高額だったので、
驚きました・・・



ただ、事故は相手が悪いことになり、
金額が補填されるので、良かったです。



慎重に考えた結果、
新車にすることにして・・・



相手からの事故の補償費を
新車購入費の一部に当てることにしました。
ここまでは、自動車事故の話として、「よくある話」です。
ここから先が、少し驚きでした。



同じ外車ディーラーYから
新車購入することにして・・・



契約書にサインする直前に、
担当者から「見積書作成費は頂く」と言われました・・・
なんと、同じディーラーから新車を購入するのに、「事故車修理見積書は別途」と担当者が言い出したようです。
しかも「契約書サイン直前」に。



しかも、5万円程度で、
非常に不愉快でしたが・・・



文句を言うのもどうかと
思い、そのままサインしました・・・
そして、「トラブルになる」ことを避けた、その人は「泣く泣くそのままサインした」そうです。
この話は、非常におかしい話だと考えます。
どうやら、ディーラー担当者は、



工事見積する際に、
言いましたよね・・・



見積書作成後、発注頂かない場合は、
費用を頂戴する、と・・・
どうやら、「口頭で事前に言っていた」と主張していたようです。
この「言った、言ってない」ことほど、不毛な議論はありません。
上記の建築工事見積書とは全く異なりますが、「見積書作成に費用がかかる」のは事実です。
そのため、「発注しない場合は多少の金額を頂戴する」のは良いと考えます。
ただし、こうしたことは「口頭で」ではなく「書面に記載しておくべきこと」と考えます。
このようなことは、一般的には「受け入れられない」べきと考えます。
さらに異常であったのは、「同じディーラーから新車を買う」にも関わらず、「見積作成費請求」でした。
これは、どう考えても「顧客に対する姿勢」ではありません。
公正取引委員会等は、このようなことが「ある」事実に対して、きちんと対応をして欲しい。

