前回は「強気姿勢を貫くFRB〜ドルの高値更新・エルドアン大統領のウクライナ・ロシア仲介・ますます強力になる米国と韓国ウォン安〜」の話でした。
止まらない米国株の下落

米国株の下落が止まりません。
下げ続けていた米国株は、さらに下落してDowは30,000ドルを下回りました。
Nasdaqは10,800ドル付近まで下落して、Dow、Nasdaq共に6月中旬の下落ラインに到達しました。

エリザベス女王の国葬を終えた英国では、ポンドの大幅安が続き、37年ぶりの安値となりました。
37年ぶり、ということは1985年以来の安値となり、日本はバブルが本格化する頃です。
各国通貨が下落を続け、ほぼ米ドルのみが単独で上がっている状況です。
ロシアの部分的動員令

部分的動員令に踏み切ったプーチン大統領。
ウクライナ占領地において、ロシア編入を問う住民投票が開始されました。
西側諸国はロシアを非難し続けるも、プーチン大統領の強硬な姿勢に対して、見守る状況です。
さらに、各国経済の状況が非常に厳しい中、自国のことで手一杯でもあります。

エルドアン大統領の仲介により、ウクライナ・ロシアの間で捕虜交換が実行されました。
これは非常に良い展開であり、こうした地道な活動が停戦に結びつくことを願うしかありません。
「景気後退のリスクを冒す」FRBの強気姿勢

FRBの「景気後退のリスクを冒す」強気姿勢は、1980年台の米国の状況に似ているようです。
「一時的な景気後退」が発生する状況は確実視される中、株価がどこまで下落するのか、が注目されます。
インフレ・通貨安など、30年ほど経験していない状況が続発し、先が読めない状況です。
さらにウクライナ戦争が激化し、ロシアの「部分動員令」にまで至る状況の中、市場心理が冷えています。
コロナ前の水準となってきた米国株。
もう少し下げて、一時的にDow29,000ドルを割り込んで、調整が続きそうです。