前回は「米株安と130円/ドルの適正ドル円へ〜「トランプ大統領次第」の株式市場・「金利引き下げしない」FRBパウエル議長・高止まりの米インフレ率〜」の話でした。
米国訪問の欧州先陣伊メローニ首相

トランプ大統領が、「過激な関税戦争=Logisitics War」を仕掛けた2025年4月上旬。

Trump Tariffs on
“Liberation Day”.
国 | 関税アップ率 |
UK | 10% |
EU | 20% |
Canada | 25% |
China | 54% (以前のアップを含む) |
Japan | 24% |
Australia | 10% |
友邦であるはずの欧州や日本・カナダなどに対して、20〜25%の関税アップを発表したトランプ大統領。
ところが、「トランプ流Deal」を受け入れる国々は「別」として、



I have authorized
a 90 day PAUSE,
「90日間の一時停止」を発表しました。



and a substantially lowered Reciprocal Tariff
during this period, of 10%, also effective immediately.
さらに、関税を「一律10%」と、非常に分かりやすく提示したトランプ大統領。



さて、色々と言ってきているが、
どこの国が最初に、俺とのDealをやる?
歴史を考えると、トランプ大統領と最初にDealを行うのは、欧州となります。



我がイタリアが
欧州初のDeal相手です!
そして、イタリアのメローニ首相が、最初のDealの交渉のために米国を訪問しました。



There will be a trade deal,
100%,



but it will be a
fair deal!



I am sure that we could
reach an agreement.
トランプ大統領とメローニ首相の会談は、終始和やかに終わりました。
本来ならば、英スターマー首相か仏マクロン大統領が最初に訪問するのが筋ですが、



ここは女性の
Meloniが良いだろう・・・
経済的に主要な英仏独ではなく、四番手であり、ただ一人女性のトップであるメローニ首相となりました。
この選択は正しく、「大いにヒビが入った米欧関係」が良い方向に行きそうです。
膠着するウクライナ和平交渉に「期限設定」Deal





Ukraine戦争の停戦は
失敗した・・・



それは、RussiaもUkraineも
俺の言うことを全然聞かないからだ・・・
「Dealの帝王」として、Dealには完全な自信を持っていたトランプ大統領。



おのれ・・・
俺のメンツを潰しやがって・・・
大統領選挙中から「ウクライナ戦争即時停戦の実現」を声高に叫んでいたトランプ大統領。
そのメンツは完全に潰れましたが、「Dealの方向」を得意な経済に持って行きました。
その結果が、トランプ流の”Logistics War”でした。
「急激」を超えた「強烈」な関税アップによって、「強制的に交渉の席につかせる」戦略でした。
この戦略は、ある意味分かりやすく、各国は「交渉につかざるを得ない」状況に追い込まれました。



やはり、俺の
Deal戦略は、実効性があるのだ・・・
少し自信を失いかけていたトランプ大統領は、「トランプ流Deal」に再度自信を持ちました。



よし・・・
Ukraine戦争の件を、もう一度・・・
そして、再度ウクライナ戦争停戦に臨むことにしたトランプ大統領。



The US will “take a pass” on brokering further
Russia-Ukraine war talks.



if Moscow or Kyiv “make it very difficult” to
reach a peace deal.
4月18日に、こう言い放ったトランプ大統領。
ウクライナとロシアに対して、



和平交渉に乗らないなら、
俺もUSも、もう知らないが良いか!
期限を切って、「和平交渉に乗るか、乗らないか」の選択を迫ったトランプ大統領。



・・・・・



・・・・・
これはウクライナ・ロシア双方にとって、「受け入れざるを得ない」はずです。
いわば、トランプ大統領と米国からの「最後通牒」を受け取ったウクライナとロシア。
流石に、何らかの和平交渉への契機になると思われます。
ウクライナ和平の推移によっては、関税交渉で大きな動きがありそうです。
次回は上記リンクです。