米株安と130円/ドルの適正ドル円へ〜「トランプ大統領次第」の株式市場・「金利引き下げしない」FRBパウエル議長・高止まりの米インフレ率〜|2025米国と世界2

前回は「「関税急激アップの急ストップ」を発表したトランプ大統領〜ロシアとウクライナへのメッセージ=「一時停戦」実施は即可能〜」の話でした。

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「金利引き下げしない」FRBパウエル議長:高止まりの米インフレ率

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左上から時計回りにDonald Trump米大統領、JD Vance米副大統領、Jay Powell FRB議長、Mark Rubio国務長官(Wikipedia)

FRBのパウエル議長の講演を受けて、米株安と円高の動きが強まりました。

米市場関係者P

そろそろ、高くなった
米政策金利が下がる頃・・・

このように「そろそろFRBが少しずつ金利を下げる」と考えていた米市場関係者。

ところが、パウエル議長は、

Powell

For the time being, we are well positioned to
wait for greater clarity

Powell

before considering any adjustments
to our policy stance.

「金利を下げる調整を考える時期ではない」とハッキリ明言しました。

FRB のスタンスは、昔からハッキリしており、

Powell

我々は、労働市場を
最大化し、それとともにインフレ率2%を目指す!

「労働市場最大化+インフレ率2%キープ」の舵取りを続けています。

Powell

I do think we’ll be moving away from
those goals,

Powell

probably for the balance
of this year. 

そして、パウエル議長は、はっきりと”I do think”と、強調する”do”をつけて明言しました。

最近の状況は「労働市場最大化+インフレ率2%キープの状況ではない」と。

確かに、米国のインフレ率はまだまだ高い水準で推移しています。

Powell

労働市場は堅調だが、
インフレ率が高すぎる!

この高すぎるインフレ率を抑制するためには、「政策金利は高いままキープ」が最善です。

Powell

以上の理由から、
今回引き下げを行わない!

そして、「金利引き下げ」を今回は行わず、

Powell

このインフレ率では、
次回も「引き下げ」はないのでは・・・

次回も「引き下げはなさそうだ」ということを匂わせたパウエル議長。

米国らしく、極めて論理的で戦略的視点です。

米株安と130円/ドルの適正ドル円へ:「トランプ大統領次第」の株式市場

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ニューヨーク(新世界紀行)

この「通貨の司令官」パウエル議長の講演を受けて、

米市場関係者P

政策金利キープか、
ならば、株より預金か・・・

米市場は、「安定した高い金利」が当面続く状況を見込んで、米国株は下がりました。

直近では、45,000ドルから40,000ドルを切る状況にまでDowは下がり、11%程度下落しました。

Trump

今、各国とは
様々なDealを話し合い中だ!

トランプ大統領が、全世界に対して仕掛けたLogisitcs Warは、世界秩序に深刻な影響を与えています。

今年2025年4月2日は、

Trump

ほぼ全ての国を対象に、
大幅な関税アップとする!

Trump

Make America
Great Again!

「大幅」と言うよりも「強烈な」関税引き上げを発表しましたが、

一週間後の4月10日には、

Trump

I have authorized
a 90 day PAUSE,

Trump

and a substantially lowered Reciprocal Tariff
during this period, of 10%, also effective immediately.

突然「急速に強烈アップ」させた関税を「急速に停止して、下げる」発表をしたトランプ大統領。

Trump大統領の政策転換:2025年4月10日(日本時間)

・「トランプ流Deal」を受け入れる国々は、関税急激アップ「90日間の一時停止」+10%関税へ

・中国のみは、125%の関税超急激アップ

Trump

私とDealを申し込んできた
国は、除外してやる!

Trump

だが、反撃してきた
Chinaは125%アップ!

「Dealをしたい」トランプ大統領にとって、

Trump

この俺に、栄光あるUnited Statesに
反撃だと!

「反撃は絶対に容認できないので潰す」姿勢を明確にしました。

現在、このLogisitcs Warは鎮静化していますが、

米市場関係者P

Trump大統領が、
また突然何か発表するのでは・・・

トランプ大統領が何を突然発表するか、誰も分かりません。

トランプ大統領の「突然発表」にとっては、市場がまた激動し、急落も急激アップもありえます。

「読めない」状況の中、株式市場への投資はギャンブル化してきました。

米市場関係者P

そして、まあまあ安定資産の
Yenも良さそうだ・・・

凋落基調の日本ですが、まだまだ対外資産は豊富で、円は堅調です。

そして、円が買われる方向が強まり、久しぶりに141円/ドル程度になりました。

そもそも、「円安過ぎる」状況が続いた円は調整を続けながら、年内に130円/ドルに向かうと考えます。

次回は上記リンクです。

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