前回は「欧州の未来 3〜天然ガス供給停止・国家間関係の再構築・独ソ戦〜」の話でした。
目次
ショルツ首相:カナダとドイツ

カナダを訪問しているショルツ独首相。
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トルドー・カナダ首相と会談して、カナダからの液化天然ガス(LNG)供給の話を進めています。

欧州最大の経済力を持つドイツからの購入は、カナダにとっては大歓迎です。
そして、「ドイツの国家関係を多様化する」ことを明確にしたショルツ首相。
欧州の他の国々も追随するでしょう。
欧州の大干ばつ

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ロシアからの「LNG供給の停止」の可能性に苦慮する欧州では、「500年で最も深刻な干ばつ」に直面しています。
「500年で最も深刻」というのは、「1622年以降で最も深刻」となります。
日本の江戸時代初期以降で、最も甚大な大干ばつに見舞われている欧州。
異常気象による大規模な干ばつは、欧州各国首脳の想定をはるかに超える状況で、非常に深刻です。
トウモロコシなどの穀物の生産量に重大な悪影響を与えることが明確になっています。

もともと食料自給率が高く、安定していた英独仏などの欧州は、食糧確保も考える必要があります。
その中、食料自給率が最も高いカナダ。
広大な土地でLNG・食料などを大量に生産でき、健全な国家であるカナダの存在感が急速に高まりそうです。
米政策金利と景気

米国では、FRBの狙い通り、金利引き上げで住宅着工数が大きく減少しました。
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FRBの近々の金利引き上げの方針をめぐる思惑で、株価は軟調な動きを見せています。
ダウ平均などは下落を続けていますが、軒並み「コロナ直前の株価」を下回っている欧州よりも堅調です。
9月下旬まで、ダウ平均は一進一退を続け、その後FRBが急速利上げの判断をしなければ、堅調に上がると考えます。
